2017年8月13日日曜日

炭酸海

八月海日


海に行った。

土曜の夜のうちに電車で海のそばまで行って、よなかはスーパー銭湯で遊んで少し眠って、日曜の朝一番の電車で浜へ行った。朝の海水浴場はまだ人もまばらで、熱心なサーファーか、犬を散歩している近所の人がちらほらいるくらいだった。砂浜にビニールシートを敷いて、朝食を食べていると、海の家のお兄さんがずいぶん早いね、と声をかけてくれて、貸しロッカーを開店前からあけてくれた。身軽になった私たちは砂浜で朝寝をした。少しだけだけれど夢を見た。内容はよく覚えていない。砂浜と海と空と夏に挟まれて、それらと一体化して、ぺたんこになっていくような感じだった。宇宙みたいに暗くて静かなところにいた。目が覚めたとき、果てしなく明るくて驚いた。海水浴客がちらほらと集まりはじめていて、賑やかな声が四方八方からきこえる。起き上がってもしばらくは現実ではないみたいだった。何枚か写真を撮った。


それから採集を開始した。小粒の貝殻、シーグラス、やさしい石、楽しくなったごみ、いろいろ拾った。海から来たものは、都会とかで見る姿よりもかなり穏やかになっている。海なんて滅多にこないので、すべてが珍しくて、落ちているもの、貝殻、石、砂の一粒一粒ぜんぶを見ておきたかった。随分熱心に採集して、ふと気付いた時には、海水浴場は人でいっぱいになっていた。波の音にまけないくらいの、人の声がする。笑い声とか。


さてと、となって少しだけ海に入っておよいだ。顔をあげたままする平泳ぎで、ブイのところまでは行けなかったけど、けっこう深いところまで泳げた。泳ぐのなんて何年ぶりだろう。もっとすごくうまく泳げたら、海と一緒になるような感じになっていいだろうなと思ったけど、へたくそでも充分気持ちよかった。疲れたけど。


それからまたヤドカリとかを見つけて、波打ち際で遊んで、海の家でお昼を食べてビール飲んで昼には浜を出た。駅の方からわくわくした感じで歩いてくる人がいっぱいいた。海はこれからますます人でいっぱいになるのだろう。なんだか不思議だ。普段、街中のコンクリートの上をてけてけ歩いたりして暮らす人たちが、この時期は水際にあつまって、海と戯れる。服を脱ぎ捨てて、みんなすごく笑ったりして。


思い出の記録だからオチはない。とても楽しかったよ。夏ポイントがたまった。










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