2015年2月1日日曜日

髪、そろそろ結って眠るようにしなければ。わたしの重みと枕の繊維の間でこすれていつか薄いビニルテープのように裂けてしまうようになる。何年か前に髪の長かった頃はまさにそのようになってしまって哀しくて苛立って勿体無いけれど短く切り落としてしまった。ほんとうに非道いことをしたけれど髪はまた伸びてきてくれた。

来週か再来週あたり美容院に毛並みを整えに行こうと思う。いつも担当して下さる美容師のお姉さんは春に美容師の仕事を辞めて外国へ行くという。いつかどうして美容師になったのか尋ねたとき、大人になるずっとずっと前から自分は美容師になるんだなとただ思っていて、自分の髪も友達の髪も自ら切っていたしそのまま当たり前のように美容師になった、だからどうしてということはないと話してくださった。

わたしは人生を道に例えるのってイメージ的にあんまりしっくりこなくて、じゃあ何かと言われると銀河のようなところでボルダリングするイメージで、星々のなかから足場を常に選択し彷徨い続けて行くような感じが人生なんじゃないかなと思ってる。だからなのかあんまりこう「まっすぐな人生」や「まっすぐな人生を送る人間」の存在を信じられないのだけど、道に例えようが銀河に例えようが結果的にまっすぐ進んでいるひとがやはり現実に存在する。
そういう人たちもわたしがするのと同じようにいくつもの選択をしているのだろうが、そのひとつひとつがわたしよりもずっと的確で迷いがないのだろうなと思う。
いつもあの星にいくべきかこの星に来るべきでなかったかとフラフラしているわたしには、迷いなくまっすぐ進んでいく人が放つ青黒く美しい長い髪のようなしなやかな閃光がまぶしくて仕方ない。










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