2014年12月16日火曜日

発光する


部屋にかけていた時計が壊れたのでちいさな置き時計に新調した。ついでに来年の卓上カレンダーも購入して机に並べて置いた。しかし時計にはまだ電池を入れていないしカレンダーにはなんの予定も書いていない。どちらも真新しく美しいのは良いが、とくにこれといった情報を含まないまっさらな数字の羅列を部屋に並べて置いておくことはとち狂った思考にも思える。しかも、一方はめくれば次のページにもそういう数字が連なっているし、もう一方は数字がまあるくならんでる。意味がわからない。いやわかるんだけど、よく考えると「は?」って思う。

中学のとき通っていた学習塾の先生に「基本的にはくせ字だけど数字だけはきれいに書くね」と言われたことがあってそれ以来なんとなく数字表記にデリケートになってしまった。数字が並んでいるのを見るとそこに独特の手触り(浮遊する大量の数字の群れの中に体をうずめられてしまったような、或いは、各方向からランダムに数字がぶつかってきて「7」とか「4」とかの鋭角の部分が肌にこすれるような感触)を想像してしまうので時刻表とかものすごく苦手だ。かなりえぐい陣を組まれているきがしてしまう。数学も苦手。

精算作業をやらねばならないのだけれどそれもたくさん数字があって怖ろしい作業だ。いつの間に年末だし12が1になって4が5になるの? ゆるやかに青白く発光する数たちをながめている。

0 件のコメント:

コメントを投稿