2014年11月27日木曜日

ミルミル

弟がミルミルという飲み物を絶賛していてしきりに勧めてくるので久しぶりに飲んだ。
小さい頃はよく飲んでいた気がするがいつの間に存在すら忘れていた。
手に持ると「ミルミルってこんなに小さかったっけ、いやわたしが大きくなったんだな」っていう大人になってしまった自分をしみじみ感じるイベントがすぐに執り行われて瞬く間に終了した。たとえば通っていた小学校を久々に訪ねて「こんなに校庭狭かったっけ」云々の場合だったらもう少し尺のあるイベントになったと思う。それは校庭とミルミルの差である。

味の方もほとんど覚えていなかったが、決して甘くはなく、しょっぱい系でもすっぱい系でもなく、濃くも薄くもない、やりたい事とか特にない持て余した大学生の午後4時みたいな味がした。

ところでわたしはミルミルのような乳酸菌飲料のパッケージにありがちな「6億の乳酸菌が生きたまま腸ではたらきます」みたいなアピールコメントがすごく苦手だ。
たとえば駅で集合した大勢の登録アルバイトが派遣先の工場までぞろぞろ歩いていって集団労働をするみたいにして、自分の腸のなかに6億の乳酸菌がぞろぞろ来て集団労働しているかんじを想像してしまうからだ。
ミルミルにもそのようなことが記載されていたのに飲み終わってから気付いてしまい、以来、お腹の調子がすこし変だ。




2014年11月25日火曜日

きみが好きだよエイリアン


先週職場でたまたま垂れ流されていたラジオからとても心地よい曲が流れてきてうっとりぼんやりしてしまい、仕事はおろかその曲が誰の何であるかすら聞き取るのをわすれてしまった。
まあ聞いた感じキリンジだろうと思っていたからせっかくうっとりしてるのを急に耳ダンボにして誰の何か聞かなくてもあとで調べられるだろうと思った。

それでうちに帰ってネットで調べようとしたけれども、ふだんまったくラジオを聞かないのでそれがどこのラジオ局のなんの番組だったかということすらわからなくてまったく見つけることができなかった。
ダメもとでiPhoneのsiriを起動して脳裏に残っているメロディーの一部を自ら鼻歌で歌ってみたけれどもワカラナイと言われた。

それで2日くらいは諦めて放っておいたけど今日昼休み中にまたどうしても気になってきて、該当しそうなラジオ局にかたっぱしから電話をかけてやっとの思いで教えてもらった。
やはりキリンジの曲で「エイリアンズ」というやつだった。
改めて聞いてやっぱりすばらしく帰りの電車で少し泣いた。

2014年11月24日月曜日

メラニメ

最近は筆ペンにはまっていて、家にいるときは筆ペンをつかう。メモをとるときも日記を書くときも筆ペンだし、たまに絵もかいたりする。
本当は仕事のときも筆ペンを使いたいくらいだけれど、なんとなくそれは躊躇している。
使っている筆ペンはコンビニで買った「ぺんてる」のものだけれど、特にこだわりはない。
でも、某雑貨店で半額セールになっていた「カラー筆ペン」というものは、半透明の人工繊維みたいな筆先に色のついた液体のインクを染み出させて使うもので、使っていて不安な気持ちになるので気に入っていない。
不安になる理由はわかっているようではっきりしないので書かないし、想像におまかせする。


ひゅうどろ

今日は一緒に仕事をしたひとの霊感がつよく、ああこういうところは具合がわるくなるから困る、といってがっくりしていてかわいそうだった。わたしは霊などについて確実に信じてはいるが、いたところではっきりわからないし具合がわるくなったりすることも特にないので、へえ、いるんだねえ、どんな奴だろう?とか言ってへらへらはたらいていた。

でも仕事がおわりひとりで帰りながらよく考えてみると、今日仕事をした場所で仕事のときにはいつもきまってやる気が出ないなあということを思い出した。
そこではいつもなかなか頑張る気になれなくて、あ〜やだなめんどくさい、かえりた〜いと常におもう。特にその場所は2階建てなのだがいつも2階に登るのがすごくめんどくさくて、だるいなあと思いながらぼんやりして、いつも知らない時間が経ってしまう。
このことについて、これまではずっとただ単に自分に気合いが足りず、不真面目だからやる気がでないだけで、わたしっていう奴は本当にダメだな奴だよと我ながら呆れていた。しかし、今日のことをふまえると、なにもわたしのやる気がないわけじゃなくて、霊的なものによってやる気が削がれてるの可能性が大いにあるな、と思った。
(近頃、あらゆる不穏はすべて妖怪のせいであるという風潮があるという話もよく聞く)

まあ結局なんにも解決してはいないのだけれど、そのあとなんだかすっきりして気分がよくなり、最寄りのスーパーでお菓子をたくさん買って帰った。

2014年11月17日月曜日

さとうみず

コカ・コーラの広告を見かけてどうしてもコーラがのみたくなり、深夜にこっそり部屋を抜け出して近くの自動販売機まで買いにいった。
時間も時間だしすぐそこなのでだれにも会わないだろうとたかをくくり、洗いざらしの髪のまま革ジャンを羽織って外にでたのだけど丁度コーラを買ったところで仕事帰りの友人にばったり会ってしまった。
友人が、
「おふろあがり?売れないミュージシャンみたいな髪型になってる」
とあまりにも正直に突っ込んできたのでクッと思い、
「売れてるよ」
と言い返してしまった。ミュージシャンですらないのに。
そんなことがあったからかあんなに飲みたかったコーラも全然飲みたくなくなって寝ている弟にあげた。

2014年11月11日火曜日

サービスカウンター/店内アナウンス

徹夜明けで朦朧としていたが多肉植物の土を求めてホームセンターに行った。自分で見つけ出す体力がなく店員さんに問い合わせるも眠くて呂律がまわらず「たにくちょくぶつのちゅち たにくちょくぶつのちゅち…?」とめちゃくちゃに噛み倒した。数回言い直したけどぜんぜん上手にいえなくて、大人気ないがその場で号泣しそうになった。店員さんは察してすぐに取りに行ってくれたのだけれど、よく考えたら既に昨日別の店で購入してあることを突然思いだし、慌てて逃げだしてしまった。


こんな情けない出来事はできることなら人生の記憶から切り取って捨ててしまいたいような気持ちだったが、うちに帰って倒れるように眠ってもずっとこのことでそわそわしていた。恥ずかしくさと情けなさと申し訳なさがどんどん新しく湧き上がってきてはゲル化し、あたまと体にまとわりついて染み込むようだった。


わたしはこういう後味が悪くてしょうもない夢をよく見るので、これもその類の夢の記憶だよねとやけくそな頭で思ってみたりもしたが、ベランダにたにくしょくぶちゅの土が二袋もあるのを見るとこの手厳しい現実に脳みそが萎縮する。