2014年10月23日木曜日

天使たち

山手線に揺られているとそこへ幼い女の子ふたりとその母親らしき女性が乗ってきた。女の子たちは双子であるらしく瓜二つ、服もお揃いのものを着用しており同じ背丈で足並みもそろっていた。そのうちのひとりがわたしの隣の席にちょこんと座る。こちらは妹さんであるらしくお姉さんの方は母親に肩を抱かれながら鏡のようにして目の前にいる妹さんと理由もなく笑い合うのだった。
わたしは席を立ちお姉さんの方に席を譲った。彼女は幼いしなによりこのそっくりのふたりはなかよく並んで座っていたほうが景観がよろしいからだ。

彼女は「おねえさんありがとう」と言ってわたしのいた席にちょこんと座った。わたしはふたりの母親とならんでふたりの前に立っていた。瓜二つのふたりは常に同じリズムで母親とわたしを交互に見てはとても嬉しそうに「ふふふ、うふふふ」と笑うのだった。わたしはあたたかい気持ちでいっぱいになりその電車を降りたあとに乗り換えた井の頭線の車内でおおよそ1時間ほど眠った。

2014年10月22日水曜日

捻れた背骨

先日はじめて整体にいって、からだの歪みをみてもらったらば、「坂本さんの背骨はかなり捻れています」ということだった。
多少歪んでいるだろうな、とは思っていたが、捻れているのは予想外だったのでなかなか戸惑った。
背骨が捻れているということはつまり、常にまっすぐな方を向いていなかったということで、わたしはこれまで、そのような根本的な都合によって不必要なよそ見を続けていたということになる。たしかにそのように言われてみると、身体的にも精神的にも、わたしはよそ見がちである。

整体の先生はその場でわたしの骨らを誘導して、正しい位置に戻そうと努めて下さった。だけど残念ながらわたしの背骨は先生ですら想定外なほどに捻れており、その日のうちに完全にねじれを解くことはできなかった。

それでも整体院を出てからの景色や心持ちはそれまでとまったく異なり、「まっすぐというのはこちらの向きだな」という感覚がわかるようになった。
それからはえらく溌剌としてド直球、よそ見をせずにまっすぐ前へ向かうような日々が続いて大変充実した。姿勢がよくなり気持ちもすらっとしていた。
しかし悲しいかな捻れた背骨は根が頑固だったようで日を重ねるごとにまたよそ見がちなからだになっていったら。最近はそれがあまりにも顕著で寝つきも悪い。このままではまた捻れた思想に呑まれてしまいかねないので、近日中に再び整体院を訪ねる予定である。



2014年10月21日火曜日

10月20日

冬はきらいです。寒くなるのがおそろしい。でもきょうから冬用のあったかいおふとんで寝るからうれしいな。あとわたしは毎年、ヴォジョレ・ヌーヴォが解禁した日から毛糸のマフラーを巻いていい決まりにしています。理由は特にありません。お酒なんて飲めなかった中学の時から勝手にそう決めています。(ストールはそれより前から巻いて良いことにしています。寒いからネ)

おしまい